Concept

ブランドコンセプト

About the Trail Bum®

About the Trail Bum®

「Bum」とは、何かに熱中、没頭する人たちのことを言います。そんな、トレイルで生活すること、そこで楽しむことに熱中するあまり生活の軸足がわからなくなってしまった人たち。ハイカーだけでなく、トレイルにまつわる遊びを楽しもうとする情熱を持つ人たちをぼくらは「Trail Bum(トレイルバム)」と呼ぶことにしました。

トレイルバムたちは限られた道具でトレイルの日々を過ごします。その道具は簡素で、直しながら使い続けられる道具です。

トレイルバムたちにとって自然と街は同じく「日常=トレイルライフ」です。その道具は自然の中では高機能でありながら街にも馴染むデザインの道具です。

そんなトレイルバムたちに必要とされるシンプルで軽やかな道具や衣類を作ることを目的としているのが『Trail Bum®』なのです。

ロゴに込めた思い

トレイルに根付く文化は特に、北米にある長く歩くための道『ロング・ディスタンス・トレイル(ロングトレイル)』を舞台に、それを歩く行為『ロング・ディスタンス・ハイキング(ロングハイキング)』の中で成熟してきました。それらロングトレイルには 「Blaze(ブレイズ)」とよばれる道標があります。トレイルを進む者たちはブレイズに導かれるように進み、旅を続けていきます。ゆえに、ブレイズはトレイルカルチャーのシンボルでもあるのです。

トレイルバムのロゴは、ブレイズの形をモチーフにしています。デザインを構成するラインは〈繋がっていく〉〈続いていく〉という思いを込めて「トレイル」を表現しています。この一歩があの道に繋がっている。そんな思いとともに日々を過ごすトレイルバムたちの心をこのロゴに込めています。

ロゴに込めた思い

Trail Bum 立ち上げのきっかけ

「もう一度マーケットに、軽くてシンプルなものを戻したい。」その思いでした。根底にあったのは、ORショーで初めて「Go lite」を見たインパクト。なんというシンプルな道具だったことか。
トレイルバムでは、マーケットにはもうすでに物が充分にあると考えています。ですので、そもそもの話として、あまり新しい製品を作る必要性を感じていません。例えばバックパック一つとっても世に多くの製品が存在し、次々と生み出されているからです。これはメーカーとしては致命的とも言える考えかたでしょう。そして常に内包されているジレンマ。極端な話、ゆくゆくはゴミになってしまうものを新しく作り出す行為なのです。しかし一方で、スルーハイカーやトレイルバムたちが好むような、シンプルな構造のバックパック、シンプルなデザインのウェアが市場からなくなっていく現実を知りました。そうであれば自分たちのためにも作るしかないと考えたのです。また本来私たちが何気なく使っている道具の多くは「初め」はシンプルであったはず。そういうものを「便利」と引き換えに忘れてはいけないという思いもあります。

トレイルバムのデザインポリシー

トレイルバムのデザインポリシー

ゴッサマーギアの創設者が言った「ULバックパックにオリジナルなんてものは存在しない」という言葉。それは簡素化、シンプルであることを追い求めれば、最終的には同じようなデザインになるはずだという論理です。その通りなのでしょう。しかしその中でどのように個性を出すのかというのが難しいところでもあり「トレイルバムが作る意味」でもあると考えています。
フラッグシップモデルである「Steady」や「Bummer」は、スルーハイカーの舟田靖章さんが自作したバックパックやゴーライトのDAYなどがベースとしてあり、そこにトレイルバムの経験値やセンスがミックスされた結果、どのバックパックとも微妙に似ておらず、小さなこだわりのひとつひとつの差が積み重なった結果がトレイルバムのオリジナリティになっているのです。
また、使うシチュエーションがイメージできすぎるデザインにはならないように気をつけています。例えば「〇〇用ポケットです」のような。できるだけ、あえて自由度を残すようにしているので、自分のトレイルライフに合わせて好きに使って欲しいのです。そして、私たちは無駄なプロダクトを生まないためにも、何を作るにしても、リアルなハイカーやトレイルバムたちのフィルターを通し、彼らが「良し」と思うものでないと作る意味がないという方針を掲げています。

シンプルであることへのこだわり

全体を通して、最もこだわっている点があるとしたら、それは「シンプルであること」です。シンプルであり続けることは簡単ではありません。今の時代、気を抜いたら付け足してしまう、便利という言葉に惑わされてしまうのです。しかし往往にしてその便利さとはカスタマー目線ではなく、メーカー目線のことも多いのです。便利な道具は思考を奪います。考えて使いこなすことこそ、道具を使う喜びであるにも関わらず。

多くの人に理解してもらえないかもしれない。それでも良い。同じ道具であっても使う人それぞれの個性になりえる道具。それをリアルなトレイルバムのために作りたい。届けたい。そう思い続けているのです。